バーテンダー/ブロガーのいのかず(@InoKazuBlog)が、上記についてわかりやすく解説します!
ジンジャービアは、バーテンダーやカクテルをよく飲む人以外は、なかなか触れる機会がないものです。
しかし、この記事を読んでジンジャービアをよく知れば、家で作るカクテルの味がワンランクアップすること間違いなし!
もちろん、カクテルじゃなくてそのまま飲みたい人、お酒以外と割りたい人にもおすすめなので、ぜひ最後までご覧ください。
ジンジャービアとは?
ジンジャービア(Ginger Beer)は、ジンジャーエールが造られるもとになった炭酸飲料です。
名前にビア(Beer)と付いていますが、ビールでもアルコール飲料でもありません。(海外ではアルコール入りも一部販売があるそう)
そんなジンジャービアについて、以下をご紹介します。
ジンジャービアの製造方法
ジンジャービアは、18世紀半ばにイギリスで造られたのが始まりと言われています。
現在では人工的にフレーバー・着色料・炭酸ガスを加えて造るものが多いですが、本来はショウガ・スパイス・砂糖・ドライイーストを混ぜ、発酵するときに生じる天然のガスから造られていました。
このように「醸造」で造られるジンジャービアは、本来は天然のガスを使うので炭酸感が強くないのですが、現在日本で製品化されているものはしっかりと炭酸が効いています。
イギリスでは、今でも自家製のジンジャービアを造る家庭があるそうです。
ジンジャービアとジンジャーエールの違い
ジンジャービアとジンジャーエールの各種違いを表にまとめました。
ジンジャービア | ジンジャーエール | |
---|---|---|
味わい | 甘くスパイシー。 | ショウガ感が強い。ショウガの風味は抑えめ。 | 甘口と辛口のどちらもある。
液体 | 少し濁りがある。 ショウガが沈殿している。 | 甘口辛口で色の濃淡はあれど、 透明感がある。 |
原材料 | 実際のショウガを使用。 | ショウガは使われておらず、 香料のみ使用。 |
ジンジャービアの価格はジンジャーエールの倍以上しますが、実際のショウガが入っている分、高くなるのも頷けます。
味わいにキレとシャープさが欲しい人はジンジャービア、手軽さと甘さが欲しい人はジンジャーエールという使い分けがおすすめです。
個人的に、カクテルに使うなら全部ジンジャービアでいいかなとも思ったり。
飲み方は?ジンジャービアを使うカクテル3選
正直なところ、個人的にはジンジャーエールを使うカクテルなら、すべてジンジャービアに変えて作ってもいいと思っています。
ジンジャービアだからといって、ジンジャーエールとは違う使い方をしないといけないなんてことはありません。
今回ご紹介するカクテルは、本来ジンジャービアがベースとなっているものから、ジンジャーエールではなくジンジャービアを使ったほうが美味しいものをご紹介します。
モスコミュール
材料
- ウォッカ:45ml
- ライムジュース:15ml
- ジンジャービア:適量
作り方
- グラスにウォッカ・ライムジュースを入れる
- 氷を入れ、材料が馴染むまでステア(混ぜる)
- ジンジャービアを注ぎ入れ、炭酸が抜けないように静かに1回ステア
「モスコミュール」は、本来ジンジャーエールではなくジンジャービアで作るカクテルです。
起源をたどると、ウォッカは「スミノフ ブラック」を使って作られていました。
爽やかでキックのある味わいは、ジンジャーエールでは出せないプレミアムな味わいです。
\おすすめのウォッカ/
ダーク&ストーミー
材料
- ダークラム:45ml
- ライムジュース:15ml
- ジンジャービア:適量
作り方
- 冷えたグラスにライムジュースを入れる
- 氷を入れ、ジンジャービアを注ぎ、炭酸が抜けないようにステア
- ダークラムを氷に当てながら優しく注ぎ、フロートする(上に浮かべる)
ダーク&ストーミーは、ラムの芳醇な甘さとジンジャービアの爽やかさが混ざり、スッキリとしつつも奥深い味わいが楽しめるカクテルです。
上記画像のようにフロートして作ると、最初はダークラムをロックスタイルで楽しめ、飲むたびに徐々に下の液体と混ざっていきます。
「フロートするのは難しそう!」という人のために、フロートしないバージョンの作り方も書きました。
この作り方だと見た目はグラデーションになりませんが、味は最初から最後まで均一です。
- 冷えたグラスにダークラムとライムジュースを入れる
- 氷を入れ、材料が馴染むまでステア
- ジンジャービアを注ぎ入れ、炭酸が抜けないように静かに1回ステア
\おすすめのダークラム/
エル・ディアブロ
材料
- シルバーテキーラ:45ml
- カシスリキュール:15ml
- ライムジュース:10ml
- ジンジャービア:適量
作り方
- ジンジャービア以外のすべての材料をシェーカーに入れ、シェーク
- タンブラーに注いで氷を入れ、ジンジャービアで満たす
- 炭酸が飛ばないように静かに1回ステア
「エル・ディアブロ」は”悪魔”という意味ですが、その名前に反して甘く爽やかな飲み心地の飲みやすいカクテルです。
昔は「メキシカン・エル・ディアブロ」という名前だったそうですが、今は名前が短縮されています。
日本ではシェークではなく、全ての材料を直接グラスに注いでステアする「ビルド」で作る簡単なレシピが一般的ですが、個人的にはシェークがおすすめです。
適当にビルドで作ると、カシスリキュールが混ざらず、沈殿して味がバラバラになったり最後だけ甘くなったりしがちです。
\おすすめのシルバーテキーラ/
\おすすめのカシスリキュール/
おすすめのジンジャービア:FEVER-TREE(フィーバーツリー)
ジンジャービアにもいくつか種類がありますが、その中でも「FEVER-TREE(フィーバーツリー)」が特におすすめです。
フィーバーツリーのジンジャービアは、多くの一流バーテンダーが使っています!
甘さとショウガの辛味のバランスが良く、どのカクテルに使っても味わいを崩さず、整います。
原材料は、「砂糖・ショウガ・香料・酸味料」のみで、人工的な添加物はほとんど入っていないのも嬉しいポイント。
カクテルブックで、材料名に「ジンジャーエール」と書かれているカクテルがあったら、試しにフィーバーツリーのジンジャービアに変えて作ってみましょう。
いつもとは違った味わいで、キックの強い本格的な味わいになるはずです!
まとめ
今回は、ジンジャーエールに似た飲料「ジンジャービア」について解説しました。
- 素材にショウガが入っていて、天然ガスで発酵させて造られる
- ビアと名が付くが、アルコールは入っていない
- カクテルに使うとスパイシーでキックのある味わいになる
ジンジャービアは、ジンジャーエールと比べると倍以上の価格がします。
スーパーなどでも売り場がないため、どんな商品なのかわからず、とっつきにくいかもしれません。
しかし一度使ってみると、その使い勝手の良さと味わいの良さに気づくはずですので、これを機にぜひ一度使ってみてください。
味わいの良さにビックリするはず!ジンジャーエールを使うカクテルにはもう戻れません!
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