カクテル|スプモーニのおいしい作り方をバーテンダーが解説
バーテンダー/ブロガーのいのかず(@InoKazuBlog)です。
今回の記事では、カンパリベースのロングカクテル「スプモーニ」について、材料やレシピに加え、おいしく作るためのポイントをご紹介します。
家でよりおいしくカクテルを作りたい!という人は、ぜひ最後までご覧ください。
スプモーニってどんなカクテル?
「スプモーニ」は、イタリア生まれのビターリキュール「カンパリ」とグレープフルーツを合わせ、トニックウォーターでアップして作られるカクテルです。
「カンパリ」の生まれ故郷であるイタリア発祥といわれており、イタリア語の「泡立つ(Spumare:スプマーレ)」が語源だとされています。
アルコールは「カンパリ」しか入っていないため度数は低く、甘苦いテイストにグレープフルーツとトニックの爽やかさが加わることで、非常に飲みやすい味わいです。
ビターさが苦手な人には不向きなカクテルですが、そこまで苦味が強いわけではありません!サッパリとした味わいがメインです。
スプモーニの材料・レシピ
- 「カンパリ」:30mL
- グレープフルーツジュース:45mL
- トニックウォーター:適量
- (お好みで)レモンジュース:1tsp
材料のアルコール度数が低いので、シェークしすぎて味がペラペラにならないように注意。
トニックウォーターを入れすぎると、甘さが強くなって口当たりが重くなるのに加え、酒精感がなくなって満足感がなくなる。さらに味のバランスも崩れ、カンパリの良さがなくなるので注意。注ぐ量は多くても60mLまでにする。炭酸がハッキリ感じられるギリギリのラインを攻める。ステアは氷を持ち上げた後、2回ほど静かにステアする。
一般的にはビルド(グラス内で材料を混ぜて作る技法)で作られるカクテルですが、シェーカーを持っている人ならば、シェークで作ったほうが口当たりが重くなく、爽やかでスッキリした飲み心地がより際立つのでおすすめです。
シェークで作る場合は、3ピースシェーカーとボストンシェーカー、どちらでもかまいませんが、シェークする時間が短いこともあり、短時間でより多くの空気を含みやすいボストンシェーカーを使ったほうが、飲み心地が優しくなる印象があります。
グレープフルーツジュースの酸味が弱い場合は、レモンを1tsp入れて甘さと酸味のバランスを取りましょう。
ビルドで作ると、味は爽快感があるのに、飲み心地は少し重く感じちゃうんですよね。あと、シェークしたほうがカンパリが本来持つ甘さも引き立ちます。あと、「泡立つ(Spumare:スプマーレ)」という語源に倣うなら、シェークしないと泡が立ちません。
カンパリの他におすすめのベースを紹介
「スプモーニ」は通常カンパリベースで作るのですが、「スプモーニ」としての味わいは保ちつつ、少し違った味わいを出したいという人におすすめのベースをご紹介します。
カンパリで作る「スプモーニ」と味わいがどう変わるのかも解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
ちなみに、本記事に載っている「スプモーニ」の写真は、シンプルに「カンパリ」を使っています!
マルティーニ ビター
生産国
イタリア
内容量 / 度数
750mL / 28.5%
「マルティーニ ビター」は、「カンパリ」と同じくイタリア生まれのビターリキュールです。
100%天然素材で造られており、深みのある複雑な味わいが楽しめます。
「カンパリ」よりも甘さがやや強く、苦味は優しめなので、レシピにレモンジュースを1tsp加えるとバランスよく仕上がっておすすめです。
普段の「スプモーニ」よりも丸い味わいに仕上げたい人におすすめ!
スカーレット アペリティーボ
生産国
日本
内容量 / 度数
700mL / 28%
神奈川県相模原市にある伊勢屋酒造が手掛ける「スカーレット アペリティーボ」は、1800年代のアマーロ(苦味のあるリキュール)のレシピを参考にして造られた、日本産のビターリキュールです。
製造から瓶詰めまでハンドメイドでおこなわれ、非常にナチュラルで、複雑かつリッチな味わいが感じられます。
「カンパリ」よりも甘さや苦さは控えめで、独特のスパイシーさやハーブ感が特徴です。
「スプモーニ」をよりリッチで深みのある味わいにしたいという人におすすめ!ちなみに色は少しダークになり、茶色に仕上がります。
まとめ
今回は、カンパリベースのロングカクテル「スプモーニ」についてご紹介しました。
- 甘苦いテイストで、サッパリ爽やかな味わい
- シェークで作ることで、よりサッパリとした飲み心地に仕上がる
- ベースを「カンパリ」以外に変えることで、甘さやビターさ、味の複雑さに変化を持たせられる
作るの自体は非常に簡単なカクテルですが、トニックウォーターを入れる量、ビルドで作る場合はステアの仕方、シェークの有無など、さまざまな要素によって味わいがガラッと変わります。
単に混ぜるだけなら誰でも作れるところを、本記事で紹介したポイントを意識するだけで、いつもよりもワンランクアップした「スプモーニ」が作れること間違いなしです。
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