バーテンダー/ブロガーのいのかず(@InoKazuBlog)です。
アマレットリキュールは甘くて飲みやすく、お酒に詳しくない人からも多大な人気を博しています。
今回の記事ではバーテンダーである筆者が、アマレットリキュールに特化して以下のことについてまとめました。
「家でアマレットリキュールを使ってカクテルを作りたい!」という人が知っておきたい知識・技術を余すところなくお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
プロ目線で美味しく作るレシピ・ポイントを解説!自宅で簡単に作れるジュース割り等もご紹介します。質問があれば、SNSのDMか記事下部のコメント欄に書き込んでください!
※当サイトでは、製本されていないネット上にのみ存在する出処のわからないカクテルや、近年のカクテルコンペティションで受賞した個人のオリジナルカクテルは掲載しません。(簡単なジュース割り等除く)
そもそもアマレットリキュールって何?
アマレットリキュールは「杏(あんず)の核」を原料に造られる種子系のリキュールで、甘みが強く杏仁の風味がします。
アマレットの起源は、ある教会にて聖母マリアのフレスコ画のモデルになった女性が、画家へ感謝の印に贈ったリキュールの風味が、イタリア・ミラノの伝統菓子「アマレッティ」に似ていたことから始まったという説があるそうです。
カクテル以外にアマレットキュールを使う方法
カクテルを家で作ると言っても、なかなかリキュールは減りません。
そこで、カクテル以外でアマレットリキュールを使う方法を以下にまとめました。
- バニラアイスにかける
- お菓子作りに使う
- ストレートもしくはロックで葉巻に合わせる
自宅で葉巻を吸う人は少ないとは思いますが、種子系のリキュールは葉巻の風味とよくマッチします。
アマレットリキュールで簡単に作れるおすすめカクテル
こちらでは、特別な道具(バーツール)を持っていなくても、誰でも簡単に家で作れるようなカクテルをご紹介します。
材料やレシピはもちろんのこと、美味しく作るポイントもご紹介していますので、参考にしてみてください。
※レシピは後述する銘柄「ディサローノ オリジナル」を使った分量です。使う銘柄によって風味の強さ等変わるため、参考程度にしてください。
他の炭酸割りやミルク割りなども手軽に作れておすすめです!あと、基本的に作る前にグラスは冷やしましょう!
何の道具もなしに作れるとはいえ、少しでも美味しくかつ再現性のある味にしたいと思ったら、なるべく揃えておきたい道具はありますので、以下の記事も参考にしてみてください。
アマレット・ジンジャー
- アマレット:30ml
- レモンジュース:2tsp
- 辛口ジンジャーエール(ジンジャービア):適量
使用グラス:タンブラー(10oz)
レモンを入れることで甘みと酸味のバランスが取れ、甘いのにスッキリと飲みやすく仕上がる。
液体に直接当たるように注ぐと混ざりやすくなる。辛口のものを使うことで、甘口のアマレットとのバランスが取れる。おすすめなのはジンジャービア。
バースプーンを使って氷を2,3回上下させることで、炭酸を抜かずに中身がしっかりと混ざる。
「アマレット・ジンジャー」は、単にアマレットリキュールをジンジャーエールで割ったカクテルですが、レモンを入れることでスッキリとバランスよく仕上がります。
甘口のジンジャーエールで作ると甘くなりすぎて飲みづらくなるので、絶対に辛口のジンジャーエールもしくはジンジャービアを使いましょう。
ちなみにジンジャービアは、ショウガを発酵させて作られる天然のノンアルコール炭酸飲料です。
オーセンティックなバーではまったく馴染みがありませんが、居酒屋やカジュアルなバーでは有名なカクテルですね。
アマレット・オレンジ
- アマレット:30ml
- オレンジジュース:約90ml
使用グラス:タンブラー(12oz)
しっかりめにステアしても薄まることはなく、後に入れるジュースとの馴染みもよくなります。
オレンジジュース自体も比重が重い材料なので、しっかりと混ぜ込む意識でステアする。お好みでオレンジスライスを添えてもよい。
「アマレット・オレンジ」はアマレットのオレンジジュース割りで、自宅でも簡単に作れるカクテルです。
アマレットの甘みとオレンジジュースの重さで飲み疲れするカクテルになりがちなので、しっかりとステアして軽やかに仕上げましょう。
ボッチボール
- アマレット:30ml
- オレンジジュース:30ml
- レモンジュース:2tsp
- ソーダ:適量
使用グラス:タンブラー(10oz)
この時点でしっかりと材料を混ぜておくと、ソーダを入れるときに混ざりやすい。
炭酸が抜けないよう、バースプーンで氷を優しく2,3回持ち上げて混ぜる。お好みでオレンジスライスを添えてもよい。
「ボッチボール」はカシスオレンジにソーダを加えたカクテルです。
ただソーダを加えただけと思いがちですが、材料の比率をちゃんと考えると、甘さ・酸味・ソーダの爽快感が一体となり、完成度の高いカクテルになります。
他のカクテルでも散々レモンを入れていますが、こちらも同様に少し入れることで、バランスが取れておすすめです。
ゴッドファーザー(ゴッドマザー/フレンチ・コネクション)
- ウイスキー(ウォッカ/ブランデー):45ml
- アマレット:15ml
使用グラス:ロッググラス
大きめの氷にすることで溶けるのが遅くなり、カクテルがすぐに薄まってしまうのを防げる。さらに、氷が大きいとステアもしやすい。
度数・味わいともに強いカクテルのため、混ぜ込みが足りないとガツンとした味になりがち。あまり重いとすぐに酔ってしまうし、飲み疲れを起こすので注意。材料が一体化するまでしっかりとステアする。
このベーススピリッツ+アマレットの組み合わせですが、ウイスキーベースで「ゴッドファーザー」、ウォッカベースで「ゴッドマザー」、ブランデーベースで「フレンチ・コネクション」になります。
家で透明な丸氷が作りたいという人は、僕も使っているドウシシャの「透明まる氷」がおすすめです。
冷凍庫内に広めのスペースが必要ですが、約16時間で直径6cmの透明な丸氷が2個作れます。
甘く重厚な味わいが特徴のカクテルです。使うベーススピリッツの銘柄によって味がガラッと変わるため、いろんな銘柄で作ってみましょう!
アマレットリキュールの上級者向けおすすめカクテル
シェーカーやミキシンググラスなど、バーテンダーが使うような道具を揃えて作るような、上級者向けのカクテルをご紹介します。
今回は1つのみの紹介になりますが、材料的にも上級者向けとなっていますので、普段飲み用のカクテルではなく、誰かに振る舞う用に作るときにおすすめです。
卵白を使うので、美味しく作るのはけっこう大変!
アマレット・サワー
- アマレット:45ml
- レモン:20ml
- シュガーシロップ:2tsp
- 卵白:Mサイズ1個分
使用グラス:カクテルグラス(約170ml)
卵白は他の材料と一体化させるためにも、ミキサーもしくはフローサーにかけましょう。何もせずにシェークしてしまうと、カクテルを飲んでいるときに混ざっていない卵白がドロっと口に入ります。
しっかりとシェークしないと卵白が冷えず、生臭いカクテルに仕上がる。口当たりも重くなり飲みづらいので、シェークは回数多め・ストローク短め・強度強めにする。お好みでアロマティック・ビターズを垂らすと、風味が良くなる。
「アマレット・サワー」は「ウイスキー・サワー」と同様に卵白を使います。
卵白系のカクテルは口当たりの良さや材料の混ざりを良くするためにも、シェーク前に必ずミキサーもしくはフローサーを使ってください。
アマレットの甘みがあるのでシュガーは少なくてもバランスは良いのですが、サワーですので酸味はしっかりと効かせましょう。
おすすめのアマレットリキュール
アマレットリキュールは、安価なものから高価なものまで(メジャー/マイナー問わず)たくさんの銘柄があります。
しかし、さまざまな種類の銘柄を飲んできた筆者が最終的におすすめしたいと思えた銘柄は、1種類です。
他のブランドの銘柄も美味しいし魅力はたくさんあるのですが、価格・風味・度数等を考えたとき、総合的に1番でした!
ディサローノ オリジナル
原産国 | イタリア |
容量 | 700ml |
度数 | 28% |
「ディサローノ オリジナル」はイタリアを代表するリキュールの1つで、アマレットリキュールの中でもっとも有名な銘柄です。
有名なのは歴史が深いブランドということもありますが、多くのバーで愛用されている理由も、使いわけてみればわかります。
たびたびファッションブランドとのコラボラベルを発売しているため(価格は同じ)、コレクターにも人気です。
700mlが多いという人は、200mlボトルも売っています!ちなみに、保存は「直射日光を避け冷暗所に保管」で大丈夫です!
アマレットリキュールの扱い方
アマレットリキュールを扱うときは、以下の2点に注意しましょう。
想像以上に混ぜ込む意識を持つ
アマレットリキュールは糖度が高く、比重もやや重めです。
混ぜ込みが弱いと、どっしりしたカクテルに仕上がってしまいます。
重くはせず、でも水っぽくならないように混ぜるときの意識を強く持つと、美味しいカクテルが作れるでしょう。
使い終わったら必ず注ぎ口を拭く
糖度が高いリキュール全般に言えることなのですが、使い終わったら注ぎ口を必ず拭きましょう。
拭かずにそのまま数週間放置してしまうと、キャップが固まって開かなくなり、開いたとしても注ぎ口がザラザラしていて不清潔です。
キレイな布巾か何かでサッと拭きましょう。
ちなみに僕はこの布巾を使っています!
アマレットリキュールのカクテルについてのまとめ
今回の記事で覚えておきたいことをまとめました。
- 甘さが強いリキュールなので、水っぽくならない程度にしっかりと混ぜる
- レモンやオレンジなど、酸味のある材料との相性が良い
- 迷ったら「ディサローノ オリジナル」がおすすめ
アマレットリキュールは甘くて飲みやすく、家でもつい買ってみたくなる人も多いでしょう。
しかしその甘さゆえか毎日飲みたくなるような感じでもなく、以外に余らせてしまうことも。
そうならないためにも、この記事でご紹介したことをぜひ参考にしてみてください。
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